今日もみすゞさんのページに

来ていただきありがとうございました。

猫の手舎では一年365日、

毎日みすゞさんの詩と鈴木澪のイラストを

紹介させていただいています。

 

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「蓄音器」です。

 

大人はきつとおもつてゐるよ、

 

子供はものをかんがへないと。 

 

だから、私が私の舟で、

 

やつとみつけたちひさな島の、

 

お城の門をくぐつたとこで、

 

大人はいきなり蓄音器をかける。

 

私はそれを、きかないやうに、

 

話のあとをつづけるけれど、

 

唄はこつそりはいつて來ては、

 

島もお城もぬすんでしまふ。

 

 

(蓄音器:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

 (JULA出版局)より

 

  

なつかしい蓄音器、

 

そこから流れる音楽は子供の心もとらえます。

 

それを大人は分かってくれない、

 

とみすゞさんは言いたいのでしょう。

 

私も一心に考え事をしている時に、

 

近くのラジオから曲が流れたりすると、

 

考えがまとまらずラジオを消したりします。

 

鈴木 澪

 

 

 

この2行の出だし大好きです。

 

ほんとにほんと、

 

子どもだっていっぱい考えているのに、

 

ふと「子どものくせに」なんと大人は思うのですね。

 

だまってる大人もボーッとしているのではなく、

 

いっぱい考えているのです。

 

大西 進

   

※大西 進先生は、みすゞさんの詩のすべてに作曲された音楽家です。

私、鈴木 澪は先生にみすゞさんの歌を歌うコーラス部に参加し、大西先生に指導をうけました。

そして、先生の影響でみすゞさんの詩にイラストを描くことを始めました。

 

みすゞさんの詩画集も作っています。

金子みすゞ詩画集(鈴木澪イラスト)

 おのおの16点の詩とイラストを掲載しています。

 第1集「みんなちがってみんないい」

 第2集「見えぬものでもあるんだよ」

 第3集「みんなを好きに」

 

また明日もぜひ遊びに来てくださいね!

お待ちしています。猫の手舎