このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「雨あがり」です。
一ばんさきにみつけたは、
ちひさなはこべの花でした。
「あれあれ、あすこにお日いさま。」
雲のかげからお日いさま、
ちよいと、目ばかり出してます。
どの木も、どの木も、枝ならし、
どの葉も、どの葉も、うれしげに、
「おおお、お日さま、お久しう、
ずゐぶんみんなは待ちました。」
雲のかげからお日いさま、
いたづらさうに、笑つてる。
(雨あがり:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
地球があるのも、お日さまのおかげ。
万物総ては、お日さまの
恩恵にあずかっています。
とくに木や花は、
お日さまのやさしいまなざしを
待ち焦がれています。
みすゞさんは、そんな木たちに
成り代わってお日さまを待っています。
いたづらそうに笑ってるお日さまを、
どう表現して描きましょう……?
鈴木 澪