このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「駒鳥の都」です。
林のなかの駒鳥さん、
林は葉ずれの音ばかり。
都けんぶついかがです、
夜は灯りが花のやう、
活動冩眞もみられます。
都から來たお孃さん、
私の都はいかがです。
數へきれない木のお家、
夜はお星が花のやう、
落葉のダンスもみられます。
(駒鳥の都:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
毎日、葉っぱの音しか聞けない駒鳥さんに
みすゞさんは都の楽しさを教えたいと思いました。
ところが、そんな駒鳥さんにも都があったのです。
駒鳥さんには人間にはない、
とてもすてきな都がありました。
いつもみすゞさんの頭の中は、
まわりの自然にアンテナを張りながら
生きていたことがよくわかります。
鈴木 澪
仙崎から当時の大都会「下関」へ来て
得られた発想のひとつかと思います。
みすゞさんも「都」に強いあこがれが
あったことが分かるうたのひとつ。
大西 進