このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「暦と時計」です。
暦があるから
暦を忘れて
暦をながめちや、
四月だといふよ。
暦がなくても
暦を知つてて
りこうな花は
四月にさくよ。
時計があるから
時間をわすれて
時計をながめちや、
四時だといふよ。
時計はなくても
時間を知つてて
りこうな鶏は
四時には啼くよ。
(暦と時計:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
確かに人間はカレンダーや
時計がないと実に不便です。
それに対して、自然の花、
動物たちは身体の内にちゃんと
暦も時計も持っているんですよね。
本当にりこうだと思ってしまいます。
鈴木 澪
あたりまえに思い、忘れていても
人はそれにしばられ流されている
かのように思うのですが、
本当に自然界の生きものたちは
時間季節に正確でおどろかされますね。
温暖化や寒冷化は
人がつくりだしたものも多い。
自然はあくまでも自然に、
そう願いたい。
大西 進