このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「小さい女の子と男の子」です。

  

赤いビラが散つた、

 

青いビラが散つた、

 

春の日の街に。

 

小さな女の子が

 

赤いビラを拾うた、

 

赤いビラ折つて、

 

石つころに着せて、

 

ねんねんころりと

 

子守唄うたうた。

 

小さな男の子が

 

青いビラ拾うた、

 

青いビラ持つて、

 

お家まで駈けて、

 

電報、電報と

 

力一ぱいどなつた。

(ちからいっぱいどなった)

 

(小さい女の子と男の子:金子みすゞ)

『金子みすゞ全集』(JULA出版局)より

 

女の子と男の子の違いはいろいろな場面で

現われます。同じモノでも、

女の子と男の子は異なる遊びをします。

昔あった風景、ビラ撒き。

空からヒラヒラ舞い落ちるビラ、

色も遊びもそれぞれ違うものを選びます。

 

鈴木 澪

 

 

思いが秋から春のもどっています。

女の子は人形あそび、男の子は

大人のまねして仕事のまねして。

 

大西 進