このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「硝子と文字」です。

 

 硝子は

 

空つぽのやうに

 

すきとほつて見える。

 

けれども

 

たくさん重なると、

 

海のやうに青い。

 

文字は

 

蟻のやうに

 

黒くて小さい。

 

けれども

 

たくさん集まると、

 

黄金(きん)のお城のお噺もできる。

 

 

(硝子と文字:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

どんな人、物でも単独では

 

大した事は出来ません。

 

それが沢山集まると大きな力を発揮します。

 

硝子と文字を対比させた部分、

 

みすゞさんの着目には感心させられますね。

 

鈴木 澪

 

 

字は心を表わし心を伝え、

 

歴史を語り未来を夢みることができます。

 

絵はすみからすみまで一度に見れます。

 

さすが詩人だ。

 

大西 進