このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「私」です。
どこにだつて私がゐるの、
私のほかに、私がゐるの。
通りぢや店の硝子のなかに、
うちへ歸れば時計のなかに。
お台所ぢやお盆にゐるし、
雨のふる日は、路にまでゐるの。
けれどもなぜか、いつ見ても、
お空にや決してゐないのよ。
(私:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
自分の姿を映す反射するものは、
鏡だけでなくて色々あります。
でもこの大空には、
それが存在しないのですね。
やはり、人間は小さな存在なんだ
と改めて知るのです。
鈴木 澪
ラベンダーの人が好きなうた。
私もこの気持ちになる日があります。
子どものようで大人のようで。
空のかあさまにえんりょして
空にはいないみすゞさんです。
大西 進