このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「まつりの頃」です。
山車(くるま)の小屋が建ちました、
濱にも、氷屋できました。
お背戸の桃があかくなり、
蓮田の蛙もうれしさう。
試験もきのふですみました、
うすいリボンも購(か)ひました。
もうお祭りがくるばかり、
もうお祭りがくるばかり。
(まつりの頃:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
祭りを心待ちにする子供の
ワクワク感が詩の端々にあふれています。
私がとくに好きなのは「試験もきのふですみました」
「リボンも購ひました」というフレーズです。
この2行はみすゞさんを彷彿とさせます。
私の子供時代、秋田にいた時があります。
秋田では「竿燈(かんとう)祭り」
というのがあります。
その勇ましい男たちの姿を見上げ、
感心しながら見物した記憶があります。
もう何十年も経ってしまった今ですが、
もう一度そのお祭りを見に行きたいと思いました。
鈴木 澪
お正月を指折り数えて待つ子のように、
昔の子どもはお祭りにはおこづかいがもらえ、
自由に駄菓子など買いました。
日常おこづかいはどの子ももらえなかったから、
お祭りは私も待ち遠しかったなァー。
大西 進