私はいまね、小鳥なの。
夏の木のかげ、光の籠に、
みえない誰かに飼はれてて、
知つてゐるだけ唄うたふ、
私はかはいい小鳥なの。
光の籠はやぶれるの、
ぱつと翅(はね)さへひろげたら。
だけど私は、おとなしく、
籠に飼はれて唄つてる、
心やさしい小鳥なの。
(光の籠:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
何ともかわいらしい詩なのでしょう。
みすゞさんのやさしさが満ちあふれています。
本当にこんな小鳥がいたらいいなあーと思ってしまいますね。
鈴木 澪
太陽の光をかごのように思うとき、
思わずうたがとびだして一人たのしくうたってる。
大西 進