蠶(かいこ)は繭(まゆ)に
はいります、
きうくつさうな
あの繭に。
けれど蠶は
うれしかろ、
蝶々になって
飛べるのよ。
人はお墓へ
はいります、
暗いさみしい
あの墓へ。
そしていい子は
翅が生え、
天使になつて
飛べるのよ。
(繭と墓:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
現実はつらいこと、悲しいことが多いものです。
生きていれば、それはつきものと言っていいことです。
人間だけでなく、虫も鳥も、魚だってあるのです。
生きものの宿命なのですから。
でも、必ず最後は良いこと、嬉しいことが待っている……と。
みすゞさんは希望を忘れない心の持ち主なのですね。
鈴木 澪
明日もぜひ見て下さいね。
(更新は午前中の予定)