今日もみすゞさんのページに

来ていただきありがとうございました。

猫の手舎では一年365日、

毎日みすゞさんの詩と鈴木澪のイラストを

紹介させていただいています。

 

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「箱のお家」です。

 

 箱のお家が出來ました。

 

もう、石鹸の箱でもないし、

 

お菓子箱でもありません。

 

それは私のお家です。

 

表に白い石の門、

 

裏にはきれいな花畠、

 

お部屋はみんなで十一間

 

とてもきれいなお家です。

 

そして私はそこに住む、

 

小さなかはいいお嬢さま。

 

きれいなお家がこはされて

 

かさねた箱になつたとき、

 

私は、古びた、かたむいた、

 

お部屋の柱を拭いてます。

 

(箱のお家:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

                    

 

シンデレラが12時を過ぎると、

 

ただの貧しい女の子になるという

 

お話しに似たところのある詩です。

 

石鹸の箱が家になるなんて、

 

空想家のみすゞさんでないと、

 

こうはいきません。 

 

鈴木 澪

 

 

みすゞさんの思想の飛躍でしょうか、

 

それともそのものになりきって。

 

でもすぐ日常のありふれた生活に

 

ひきもどされるのですな。

 

こうしてみる夢の数が大人になるにつれ、

 

少しずつ無くなっていきます。

 

大西 進

  

  

※大西 進先生は、みすゞさんの詩のすべてに作曲された音楽家です。

私、鈴木 澪は先生にみすゞさんの歌を歌うコーラス部に参加し、大西先生に指導をうけました。

そして、先生の影響でみすゞさんの詩にイラストを描くことを始めました。

 

みすゞさんの詩画集も作っています。

金子みすゞ詩画集(鈴木澪イラスト)

 おのおの16点の詩とイラストを掲載しています。

 第1集「みんなちがってみんないい」

 第2集「見えぬものでもあるんだよ」

 第3集「みんなを好きに」

 

また明日もぜひ遊びに来てくださいね!

お待ちしています。猫の手舎