今日もみすゞさんのページに

来ていただきありがとうございました。

猫の手舎では一年365日、

毎日みすゞさんの詩と鈴木澪のイラストを

紹介させていただいています。

 

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「鶴」です。

 

お宮の池の

  

丹頂の鶴よ。

 

おまへが見れば、

 

世界ぢゆうのものは、

 

何もかも、網の目が

 

ついてゐよう。

 

  あんなに晴れたお空にも、

  

  ちひさな私のお顏にも。

 

お宮の池の

 

丹頂の鶴が、

 

網のなかで靜かに

 

羽をうつときに。

 

一山むかうを

 

お汽車が行つた。

 

 

(鶴:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

金網に囲われた鶴と

 

むかし自由のなかった女性の生き方が

 

重なって見える気がします。

 

自由だった子供時代をなつかしく

 

思いながら今の自分を悲しく生きています。

 

鈴木  澪

 

 

網に囲われた美しい鶴よ。

 

お前の育ったふるさとは

 

自由な空や森があったのだろう。

 

山のむこうを思い出しているのではないか、

 

とみすゞさんはふと思った。

 

大西 進

 

  

※大西 進先生は、みすゞさんの詩のすべてに作曲された音楽家です。

私、鈴木 澪は先生にみすゞさんの歌を歌うコーラス部に参加し、大西先生に指導をうけました。

そして、先生の影響でみすゞさんの詩にイラストを描くことを始めました。

 

みすゞさんの詩画集も作っています。

金子みすゞ詩画集(鈴木澪イラスト)

 おのおの16点の詩とイラストを掲載しています。

 第1集「みんなちがってみんないい」

 第2集「見えぬものでもあるんだよ」

 第3集「みんなを好きに」

 

また明日もぜひ遊びに来てくださいね!

お待ちしています。猫の手舎