このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「犬」です。

  

 うちのだりあの咲いた日に

 

酒屋のクロは死にました。

 

おもてであそぶわたしらを、

 

いつでも、おこるをばさんが、

 

おろおろ泣いて居りました。

 

その日、學校でそのことを

 

おもしろさうに、話してて、

 

ふつとさみしくなりました。

 

 

(犬:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

ペットが死ぬと人は家族の死と

 

同様に悲嘆にくれます。

 

そんな事がこの詩に

 

はよく表現されており、

 

またみすゞさんの子供心も

 

短い言葉の中で天性のも

 

のでしょうが巧みです。

 

私たちにも覚えのある情景です。

 

ダリアの花とクロの死が対象的で

 

よけいに悲しさがつのります。

 

ともすると、他人の不幸を

 

喜ぶような風潮がみられる昨今、

 

自分が良ければ他人はどうでもいい、

 

とする「淋しいこころ」は

 

他人も自分も傷付けるもの

 

です。万物を愛する気持ちを

 

育てて行きたいものです。

 

鈴木 澪

 

 

私も子どもの頃、犬がいました。

 

夏の暑い夕方死にました。

 

それっきり犬も

 

ねこもほしくなくなりました。

 

今のようにペットというより

 

遊ぶ友達みたいで、つなぐこともなく

 

野原で走って遊んだことを思い出します。

 

そんなことを思い出し作曲しました。

 

大西 進