このページでは金子みすゞさんの
本日の詩をご紹介しています。
「きょうのみすゞさんの詩は・・・」
「空の色」です。
海は、海は、なぜ青い。
それはお空が映るから。
空のくもつてゐるときは、
海もくもつてみえるもの。
夕燒、夕燒、なぜあかい。
それは夕日があかいから。
だけどお晝のお日さまは、
青かないのに、なぜ青い。
空は、空は、なぜ青い。
(空の色:金子みすゞ)
『金子みすゞ全集』
(JULA出版局)より
この世の中には、不思議がいっぱい。
科学的に分析すると、なあんだという事も
子どもの心で思う時、どんな事も不思議になります。
みすゞさんは、そんな童心を持った人なのです。
「童心を無くしては、もう死んでいるのだ」
と言う言葉があります。
みすゞさんはまさに「一生懸命に生きていた」
人なのだと思います。いまの世の中、
身体は生きているけれど、心はもう死んでしまった
人たちがたくさんいるように思います。
せめて、みすゞさんの詩を読み、
心を生き返えらせてほしいものだと思います。
今もみすゞさんは我々の心の中で、
みずみずしい感性を持って
生きているのではないでしょうか。
鈴木 澪
「不思議だなア」と思うと、本当に不思議です。
みすゞさんは、こんな詩をたくさん書いています。
子どもらしい着想が好きです。
夕日があかいから夕焼けあかい、
昼のお日さまあかいのに、なぜ青い。
ほんとに ふ・し・ぎ。
大西 進